4 月 21 日、22 日に開催されたDevOpsDays Tokyo 2022に参加してきました。 サイボウズもこのイベントにスポンサーをしており、うちのチームメンバーからも登壇してもらいました。 今回はオンライン・オフラインのハイブリット開催で、自分は東京に出張して現地で参加してきました。
2 日間に渡るイベントで特に心に残ったセッションをいくつかピックアップします。
価値あるソフトウェアをすばやく届けるために僕らがやってきたこと 〜経営者による組織とカルチャー作り〜
https://confengine.com/conferences/devopsdays-tokyo-2022/proposal/16412
クリエーションラインさんとクラスメソッドさんの CEO が取り組んできた組織・カルチャーづくりの話です。 顧客への価値を最大化するにはカルチャーが重要だというお話で、DevOps に限らず重要なことだと思いました。 組織・チームがビジョンや理想へ共感するために、カルチャーを明文化するなどの取り組みをされていました。 自分は経営者という立場ではないですが、開発チーム単位でもとても重要な活動だと思いました。 チームを引っ張っていく立場になったときにすぐに実践したくなる内容ばかりでした。
作る人から作りながら運用する人になっていく
https://confengine.com/conferences/devopsdays-tokyo-2022/proposal/16422
うちのチームメンバーによるセッションで、グローバル向け kintoneを支えるチームがどのように DevOps を実践しているか紹介しました。 グローバル向け kintone を AWS に移行するとき、自分を含めた移行メンバーのほとんどは本番環境での運用経験が浅いプロダクト開発チームでした。 開発の手法(ソフトウェア)を運用にも応用することで、自分たちで効率よく運用する方法を紹介します。
レガシーなシステムをリプレースした後に起きた開発組織の変化について
https://confengine.com/conferences/devopsdays-tokyo-2022/proposal/16335
ビザスクさんの、レガシーシステムのリプレイスによって得られた組織の変化についての紹介です。 システムのモダナイズによる結果はある程度予想ができますが、その過程で何が起こるか、起こったかはあまり考えたことがありませんでした。 リプレイス前と後だけでなく、過渡期でどのような変化があるか計測できると面白いデータが取れそうだと思いました。
開発チームにオーナーシップを委譲するという手法
https://confengine.com/conferences/devopsdays-tokyo-2022/proposal/16421
Chatwork さんの、新基盤移行に伴うソフトウェアにオーナーシップをもたせる取り組みの発表です。 以前の組織構造では職能ごとにチームを分けて、機能開発ごとに各チームからメンバーをアサインしていました。 この組織構造の問題は、機能開発終了後にアサインされたメンバーは解散し、開発した機能に対するオーナーシップが失われるという問題がありました。 これは決して他人事ではなく、有期で開発したソフトウェアやプロジェクトに対して、完成後のオーナーシップまで考えて組織を設計する必要があると気付かされました。
Matthew Skelton: Interview with Q&A
https://confengine.com/conferences/devopsdays-tokyo-2022/proposal/16315
「チームトポロジー」の作者へのインタービューセッションです。 PureGym という会社のケーススタディが紹介されていました。 この本は自分も読んで社内でも広く読まれているのですが、具体的にどうやって今の組織に適用するかで苦戦しています。 ケーススタディがとても重要なヒントになりそうなので、時間を見つけて読んでみようと思いました。
雑多な感想
今回が DevOpsDays 初参加でしたが、面白いセッションが多く学びも大きかったです。 DevOps と聞くとエンジニアなので開発・運用のための手法が真っ先に思い浮かびますが、カルチャーも不可分なんだと気付かされました。 また多くのセッションでチームトポロジーが取り上げられ、この本で紹介されているパターンは今後も共通言語になりそうだと感じました。
2 年ぶりのイベントの現地参加でしたが、いろんな人と話せたり肌で感じることができたので良かったです。 いろんなセッションを聞いて、うちの社内・チームでも話せそうな DevOps の知見がありそうだなと感じたので、来年はスポンサーセッションだけでなく Proposal が出せるように頑張りたいと思います。
イベント運営スタッフの皆さん、登壇者、参加者の皆さん、お疲れさまでした! また来年会いましょう!!