オライリー・ジャパンから「Kafka」が発売されます

オライリー・ジャパンから「Kafka」が発売されます

    2018 年 8 月 3 日に、オライリー・ジャパンから「Kafka: The Definitive Guide」の日本語訳が発売されます。 自分はこの本で、監訳という形で出版に携わらせてもらいました。

    この本について

    原書「Kafka: The Definitive Guide」は、Apache Kafka の開発者たちによって執筆されてます。 本書はその和訳版です。

    本書は、リアルタイムのストリーム処理基盤である Kafka を使ったシステムの構築方法や、本番環境で運用するための手続きについて紹介しています。 本書では Kafka のインストールから、Kafka API を使ったアプリケーション、データパイプラインの構築方法、そして Kafka 運用に必要なモニタリングやオペレーションをカバーしています。 また Kafka を使ったサービスのデザインパターンや、Kafka の内部構造についても紹介しています。 これから Kafka の導入を考えてる人や、すでに Kafka のアプリケーションを開発・運用している人にとって必携の一冊です。

    原書との違い

    原書「Kafka: The Definitive Guide」が発行されたのは 2017 年 9 月です。 Kafka はそれ以降もアップデートを繰り返して、遂に 2017 年 11 月に安定バージョンの 1.0.0 もリリースされました。 本書の対象は、執筆同時の最新版である Kafka 1.1.0 を対象としています。

    本書と原著との大きな変更点は、以下のとおりです。

    第 3 章
    Kafka 0.11.0 から新たに「レコードヘッダ」が追加されました。 第 3 章にレコードヘッダを利用したデータの書き込みについて追記しました。

    第 9 章
    一部の Kafka の管理ツールが新しくなりました。 管理機能の強化やパラメーターの変更などが含まれます。 第 9 章でも Kafka 1.1.0 に付属するツールにあわせて書き換えています

    第 11 章
    Kafka Stream API が、バージョン 1.0.0 から大幅に変更されました。 それに伴い古いバージョンの API の利用は非推奨となりました。 第 11 章でも古い API を利用していた部分を、新しいバージョン 1.0.0 の API を利用するように変更いたしました。

    その他、全体を通してプロパティー名やデフォルト値を、新しい Kafka のバージョンに合わせて変更いたしました。 また原書で指摘されていた、100 件を超えるエラッタやサンプルコードのミスを訂正しました。

    この本の見どころ

    特に面白いのが、「5 章 Kafka 内部」および「6 章 信頼性の高いデータ配信」です。 5 章では、Kafka の要であるパーティションとレプリケーションの仕組みや、分散環境で Kafka がどのように動作してるかを紹介しています。 Kafka を本番環境で運用するときには欠かせない内容です。 この章の内容は、運用している Kafka で問題が発生した時にきっと役に立つはずです。

    また 6 章は、もう一つの Kafka の大事な機能である、高信頼なメッセージ配信に関して記述しています。 メッセージロスが許されないアプリケーションでは、必ず必要になってくる知識です。 Kafka がどうやって高信頼なデータ配信するか、また高信頼なデータ配信をするための設定などが紹介されています。

    おわりに

    実は自分にとって書籍の出版に携わるのは、今回が初めてです。 この本を執筆するにあたって、多くの方に手助けしてもらいました。 本書を翻訳をした笹井さん、オライリー・ジャパン担当の高さん、そして原作者の Neha Narkhede さん、Gwen Shapira さん、Todd Palino さんには深く感謝いたします。

    本書が Kafka を運用している人や、ストリーム処理基盤の導入を考えている方の手助けになると幸いです。


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    Shin'ya Ueoka

    B2B向けSaaSを提供する会社の、元Webエンジニア。今はエンジニアリング組織のマネジメントをしている。