VimConf2017に行ってきた

    VimConf2017 に行ってきました。 日頃の感謝の意を込めて、個人スポンサーとして参加しました。

    VimConf2017

    Vim, Me and Community

    @haya14busaさんによる、Vim を使い始めたきっかけと、Vim/Vim plugin への貢献についてのお話です。

    https://docs.google.com/presentation/d/14pViuMI_X_PiNwQD8nuGRG72GUqSeKDqoJqjAZWS39U

    自分も Vim 歴は 5 年くらいになるのですが、自分はそこまでは至ることができませんでした。 この発表で@haya14busa さん自身も言ってましたが、パッチの裏には何人もの人たちが関わっていました。 こういった議論がオープンな場で交わせるようになった現代は、いい時代になったと思いました。

    The Past and Future of Vim-go

    @fatihさんによる、vim-go のお話です。

    https://speakerdeck.com/farslan/the-past-and-future-of-vim-go

    同時通訳があったのですが、@fatih さんの英語も聞き取りやすかったのでそのまま聞いてました(通訳も味があって盛り上がってましたが)。 vim-go のプラグインの導入は、vim-go ただ 1 つでよかったり、:GoInstallBinariesで必要な依存がインストールされたりと、導入がとても楽です。 その思想が vim-go が広く使われる理由だと思いますし、自分もそうじゃなかったら使ってなかったのかも知れません。 今後の vim-go の進化にも期待です。

    Talk show

    @mattn_jpさん、@k_takataさん、@kaoriyaさんによるトークショーです。

    自分は古い時代の Vim やインターネットをあまり知らないので、昔の話を聞くだけでもすごく楽しいですしためになります。 そして GitHub で議論したりパッチを投げられる今の時代に感謝です。 あと、Vim の開発体制も知れてよかったです。

    Creating your lovely color scheme

    @cocoponさんによる、lovely な vim colorscheme を作るお話です。

    https://speakerdeck.com/cocopon/creating-your-lovely-color-scheme

    「コンセプトを決める」「基本カラーを元に色を増やす」などデザインとして大事な話から、どう Vim colorscheme を書くかというお話でした。 そしてきれいな colorscheme を作るだけでなく、アクセシビリティや 256color 対応のお話もされてました(自分も$TERMxterm-256colorです)。 自分もとりあえずの hybrid をつかってますが、このお話を聞いて自分でも作りたくなってきました。 あとスライドが非常にキレイでした。

    vmp: the most ambitious vim emulator

    @t9mdさんによる、Atom 上の Vim プラグインのお話です。

    https://qiita.com/t9md/items/236d09fea9bcdfabdcea

    Vim コマンドの「動詞句」「目的語」のお話どっかでも聞いたなーと思ってたら、去年もお話されてました。 自分自体はしばらく Atom を使う予定は無いですが、内部処理のお話は楽しいですし、Atom ならではの、ピカピカする感じがキレイでした。 ちなみにVim Vixenは目的語が豊富じゃないので、コマンドの処理は switch case で処理してます。

    Vim and Compatibility

    @senopenさんによる、どこでも動く Vim script のお話です。

    http://lamsh.github.io/slide/2017/20171104_VimConf2017/index.html

    現在は Vim/Vim script が標準化されてないので、移植性が高い Vim script を作るにはいろいろ頑張る必要があります。 発表では「Write .vimrc Once, Work Vim Anytime/Anywhere」と言ってましたが、Vim プラグインを作ったときにも同じことを考える必要がありますね。 Vim バージョン固有の機能を使うときは、バージョン・パッチによる条件分岐をするか、必要な前提条件は書いておいたほうがユーザにも優しそうです。

    neosnippet.vim + deoppet.nvim

    @ShougoMatsuさんによる、dark powered なプラギンのおはなしです。

    https://www.slideshare.net/Shougo/neosnippetvim-deoppetnvim-in-vim-conf-2017

    「snippet、よくわからないから作る」という行動力と実装力が羨ましいです。 来年にはいい感じにスニペットができるそうです。 あと deoplete.nvim が Vim8 に対応したから neocomplete.vim の開発が終了らしいです。

    How ordinary Vim user contributed to Vim

    @dice_zuさんによる、Vim のコントリビュートのお話です。

    https://speakerdeck.com/daisuzu/how-ordinary-vim-user-contributed-to-vim

    本人は謙遜気味でお話していましたが、Vim にパッチを送って取り込まれているという実績があるので、すごいなぁと思いました。 また Vim のバグの再現やコントリビュートまでの手順もしっかりとしていて、参考になりました。

    The new syntax highlighter for Vim

    @pckさんによる、Ruby の複雑な文法に対するシンタックスハイライトについてです。

    https://speakerdeck.com/pocke/the-new-syntax-highlighter-for-vim

    Vim のシンタックスハイライトは、startとかendとかでマッチする条件を正規表現で記述できますが(自分も過去にちょっとだけ書いたことある)、 Ruby の複雑な文法ではうまく対応できないということでした。 ということで Ruby パーサーの Ripper で Ruby のコードを解析していい感じにハイライトするというお話でした。 これ Talk show で「AST で syntax highlight 書けるようにしたい」ってお話が出て、まさにコレだなーと思いました。 ただ Ruby がわで syntax group を割り当てるなどインターフェイスがまだ Vim と連携できる感じではなさそうだったのですが、今後の発展にも期待です。

    You've been Super Viman. After this talk, you could say you are Super Viman 2 -- Life with gina.vim

    @lambdalisueさんによる、Gina.vimのお話です。

    https://lambdalisue.github.io/vimconf2017/assets/player/KeynoteDHTMLPlayer.html

    git addとかgit diffとかのゴニョゴニョする処理を、Vim でできるプラグインです。 たしかに自分の場合も git commit する前の段階や、履歴を追うだけで妙に時間かかってました。 ちょっと入れてみます。

    来年までの自分のトライ

    • .vimrc をいい感じにする ... Vim 熱が覚めないうちに Vim ります。
    • 登壇できるレベルには Vim 貢献・Vim プラグインを作る ... Vim 熱が覚めないうちに
    • 弊社からスポンサーになる ... 今年は企業スポンサーが多かったですが、それでも赤字だそうなので、ちょっと来年にむけて頑張ってみます

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    Shin'ya Ueoka

    B2B向けSaaSを提供する会社の、元Webエンジニア。今はエンジニアリング組織のマネジメントをしている。