プレゼンテーションは研究者として決して欠かすことのできないプロセスです。 プレゼンテーションの手法はいくらでもあるが、残念ながらPowerPointがデファクトスタンダードとなっており、とっとといいプレゼンテーションソフトに移行したく思っています。 そこでいくつかのプレゼンテーションソフトを次の4つの視点から評価してみました。

表現力
なんと言ってもプレゼンテーションで必要になるのは、その表現力。 研究発表は硬派なイメージがあるかもしれませんが、決してそうとは限りません。プレゼンテーションでは分かりやすさが要ですから、アニメーションを効果的に使えると、良い発表となります。
生産性
思ったままのプレゼンテーションを思ったとおりに、気持ちよく作れる環境も大事です。プレゼンテーション作製の段階から高いモチベーションで挑むと、きっといい発表になります。
保守性
例えばテキストベースから成るファイルだと、バージョン管理や過去のファイルの検索など、保守も容易。一方独自ファイルで構成されているものは、回覧や編集にも専用のソフトが必要となるので、保守性も落ちてしまいます。
再現性
もうひとつ注目したいパラメータがこれ。 他のマシンでも再現できるかというものである。 例えば学会によっては、マシンを指定されていることもあり、独自なフォーマットでは緊急時に代替マシン使えないという欠点がある。

HTML/CSS/JavaScript

表現力 ★★★★☆
生産性 ★★☆☆☆
保守性 ★★★★★
再現性 ★★★★☆
古くから使われてきた道具。マークアップ言語に共通する話だが、図をペタペタ貼ってレイアウトするのは難しいく、生産性は高くない。 表現力に関しては、最近のHTMLはかなり進化しており、いろいろなテンプレートやライブラリも公開されているので、見た目は申し分ない。 数式も埋め込めるので、研究用途にも十分使える。 しかしHTMLを表示できるプラットフォームは多いものの、レンダリングはシステム依存なので常に意図したレイアウトで表示されるとは限らない。

LaTeX/PDF

表現力 ★☆☆☆☆
生産性 ★★☆☆☆
保守性 ★★★★★
再現性 ★★★★★
みんな大好きLaTeXでPDFを作製する。 保守性はHTMLと同等ではあるが、やはりテキストベースであるので生産性が低い。 そしてHTMLと決定的に違うのが、その表現力。 PDFではやはりアニメーションに難がある。 しかしPDFでのプレゼンは、広くで認められておりフォントの埋め込みも可能なのでプラットフォームが変わっても再現性が高いという利点がある。

PowerPoint 2010

表現力 ★★★★☆
生産性 ☠☠☠☠☠
保守性 ★★☆☆☆
再現性 ★★★★☆
とくに恨みはない。PowerPoint 2013は相当力が入っているようだ。 なお触ったことはない。

Impress

表現力 ★★★★☆
生産性 ★★★☆☆
保守性 ★★★☆☆
再現性 ★★★☆☆
いつまでもPowerPointの劣化版だなんて言わせない。 その操作性はすでにPowerPointを超えるもの。 そしてImpressの一番の一番の特徴は、iOSやAndroidでリモートコントロールできる機能である。 自分も周りも試した人が無いが、タブレット片手にスライドを切り替える姿は、おそらくかっこいい。 また最近のPowerPointはOpenDocument形式(.odp)も開けるらしいが、 おそらく再現性は低い。

Keynote

表現力 ★★★★★
生産性 ★★★★★
保守性 ★☆☆☆☆
再現性 ★☆☆☆☆
やっぱりすごいやApple、見た目に関しては誰にも負けない。 操作性ももちろん申し分ない。 しかし作成するファイルは独自規格のファイル。 そして再生に関してもMac OS XとKeynoteが必須で、トラブルが起こった時に周りにマカーが居ないと確実に詰む。

まとめ

WYSIWYGなソフトウェアだと、図が多いページは得意であるが、フォントの設定が難しい。 がんばってマスターページを作っても、容易にページの一貫性を破壊できてしまう。 一方マークアップ言語は、編集しているドキュメントの透明性が保証され、そして自分の好きなテキストエディタで作れるもの大きな強みである。

どのソフトウェアがいいかは、用途や使う人で変わってくるだろうが、 自分は評価的にも、宗教的にも、HTML/CSS/JavaScriptを使おうと考えている。